AI活用に悩んでいる人こそ使ってほしい4ステップGem作成術「Terarium Protocol」がすごい

目次

この記事を書いた人:宮脇 大

1000サイト以上のWebサイト運用経験TerariumのKGIコミット型コンサルタント
「メディアSEO(10年)」「Webコンサルティング(6年)」「AI SaaS開発(3年)」といった10年以上にわたる現場経験を『お手本実演』 として開示し、クライアントが『ノウハウを資産として蓄積できる』 支援を専門とする。
2023年には「AI・メタバース国際カンファレンス」に日本代表として登壇するなど、AI活用の専門家でもある。ミッションは単なるWeb集客代行ではなく、クライアントが『自走』できるための『伴走型育成』 を支援すること。

・著書:『ChatGPTにはじまるプロンプトエンジニアリングという職業』(2023)
・登壇:2023 AI・メタバース国際カンファレンス(テーマ:AIを活用するための人の知識と思考)
・認定資格:Google広告「検索広告」認定資格、Google Generative AI Fundamentals 認定資格

Web担当育成、AI活用のコーチング講師をしています。宮脇です。

2023年にChatGPTがバズり、2025年の今ではGoogle、Microsoftといった超大企業主導でAIが身近な存在になりました。

ただ急速に浸透した弊害もあり、AI活用で悩んでいる会社、経営者、マーケターにWeb担当の方、すごく増えてます。

「こんなことがAIでできたらなぁ」「今のこの業務をAIで効率化できたらなぁ」

皆さん素敵なアイデアや活用の種はもっているのですが、それを形にできてないのがすごくもったいない。

そのもったいないをたった2回のコピペでAI活用のプロ級に仕上げる方法を今回ご紹介します。

僕が実際コーチングの場でほぼ絶対クライアントに伝えている手法です。

実際にすぐ使用できるGemのリンクも記事内で紹介しているのでぜひ最後まで御覧ください。

【前知識】優秀なAI(Gem)とは?

まず、優秀なAI生成を行うために必要なもの、優秀なAIとは?
これだけ前知識として持っておいていただきたいのですが、優秀なAI生成を行うには、

  1. AIが実行するタスクの目的が明確なこと
  2. どういう立場・役割で思考・作成するかが明確なこと
  3. 目的までの思考ステップが明確なこと
  4. ステップ実行のための知識が与えられていること
  5. これらがAIが理解しやすい形で整理されていること

この5つが重要です。
要は、【目的】【役割】【ステップ】【知識】を的確に持たせたAIが高品質・高信頼の生成ができる、優秀なAIといえます。

補足情報

「これら5つ、特に【目的】【役割】【ステップ】をAIに与えることを『指示(Instructions)』と呼び、AIが参照する【知識】を『ナレッジファイル(SSoT=単一の真実)』と呼びます。  

「優秀なAI」とは、この『指示』と『ナレッジ』がしっかり連携し、AIが一般知識で勝手に応答(=ハルシネーション)するのを防ぎ、提供されたナレッジに厳密に基づいて(=グラウンディング)動作するAIのことです。」  

「これを専門用語でRAG(検索拡張生成)アーキテクチャと呼びますが、Terarium Protocolは、誰もが簡単にこの『優秀なAI』を作れるように設計されています。」

これを誰でも簡単に、どんな業種やタスクにも対応できるよう汎用的に整理した手法が今回のGem作成術です。

ここでは明示的に「Terarium Protocol(てらりうむプロトコル)」と呼ばせていただきますね。

【Terarium Protocol(てらりうむプロトコル)】とは?

ここから本題です。

Terarium Protocol(てらりうむプロトコル)は下記の4ステップで進めるだけで高品質・高信頼のAI生成が可能になりますよ、という手法。

  1. 【発案】曖昧なタスクを言語化し、タスクのための「調査計画」をたてる。
  2. 【調査】DeepResearchで調査し、結果を「解説書・指示書」として整理。
  3. 【作成】Gemの「初期プロンプト」を作成する。
  4. 【実行】「解説書・指示書」と「初期プロンプト」を与えたGemでタスク実行。

これだとまだ難しいかもですね。

なので、Terarium ProtocolではこのステップにもGemの力を借りてもっと簡単にしています。

  1. 【発案】ざっくりと「こんなことしたいなー」を具体化・調査指示作成Gemに投げる
  2. 【調査】Gemが作成した調査指示をそのままDeepResearchに投げる
  3. 【作成】DeepResearchが生成したドキュメントを初期プロンプト作成Gemに投げる
  4. 【実行】生成されたドキュメントと初期プロンプトでGemを作成する。

これで「こんなことしたいなー」を人間は思いつくだけであとは基本コピペ作業のAI任せで誰でも優秀なGemが作成できる。というのがTerarium Protocol。

では、実際にどのように優秀なGemを作成していくか見ていきましょう。

ステップ1【発案】Gemで「こんなことしたいなー」を具体化

まず、解決したい課題を洗い出しましょう。

例えば、
「ラーメン店を経営しているんだけど、Googleマイビジネスの口コミ返信をもっと効率的に、しかも再来店につながるような返信をしたい。でも押し付けがましくなくて、口コミを見ているユーザーに印象の良い感じがいいな。」
これを解決するGemを作成してみましょう。

使用するGem①【DeepResearchプロンプト生成Gem】

https://gemini.google.com/gem/15OlSs_PwF15pxTIJAAVSokdYAxxp81yY?usp=sharing

このGemのポイント

このGemは、AI活用の最初の一歩である「何を調べるべきか」という専門知識が必要で、かつ最も重要な作業を自動化してくれます。

本来、曖昧なアイデア(例:「口コミ返信したい」)をそのままDeepResearchに投げると、一般的でぼんやりとした、役に立たないレポートが出来上がってしまいます。

このGemは「調査設計の専門家」としての知識や手順が与えられているので、曖昧なゴールを、高品質な「知識(ナレッジファイル)」を構築するために必要な、具体的で網羅的な「調査計画」へと変換します。

このURLにアクセスすると、下記のようなGemが表示されるかと思います。

スクリーンショット 2025 11 14 103702
AI活用に悩んでいる人こそ使ってほしい4ステップGem作成術「Terarium Protocol」がすごい 19

ここに先程のアイデアを入力して実行します。

スクリーンショット 2025 11 14 110424
AI活用に悩んでいる人こそ使ってほしい4ステップGem作成術「Terarium Protocol」がすごい 20

すると下記のようにGemが返答を生成してくれるので、内容を確認して問題が無ければプロンプト部分をコピーします。

スクリーンショット 2025 11 14 110525
AI活用に悩んでいる人こそ使ってほしい4ステップGem作成術「Terarium Protocol」がすごい 21

ステップ2【調査】DeepResearchで調査・整理

次にDeepResearchで調査をかけるので、新しいチャットを開き、ツールからDeepResearchを選択し、先程のプロンプトをコピペして実行します。

スクリーンショット 2025 11 14 111129
AI活用に悩んでいる人こそ使ってほしい4ステップGem作成術「Terarium Protocol」がすごい 22

するとまずリサーチ計画が生成されますので計画に問題が無いかチェックし、問題がなければリサーチを開始します。

スクリーンショット 2025 11 14 111321
AI活用に悩んでいる人こそ使ってほしい4ステップGem作成術「Terarium Protocol」がすごい 23

リサーチには時間がかかるので下記のような画面になったら一旦ページを離れてもOKです。

スクリーンショット 2025 11 14 111509
AI活用に悩んでいる人こそ使ってほしい4ステップGem作成術「Terarium Protocol」がすごい 24

リサーチが完了すると下記のようにリサーチ結果が生成されます。

スクリーンショット 2025 11 14 114410
AI活用に悩んでいる人こそ使ってほしい4ステップGem作成術「Terarium Protocol」がすごい 25

右上の「共有とエクスポート」から「Googleドキュメントにエクスポート」を選択してGoogleドキュメントに変換します。

スクリーンショット 2025 11 14 114503
AI活用に悩んでいる人こそ使ってほしい4ステップGem作成術「Terarium Protocol」がすごい 26

1つ目のお宝、ドキュメントを手に入れたら次はいよいよタスク実行用のGemを作成します。

ステップ3【作成】Gemで初期プロンプト作成

使用するGem②【Gem生成Gem】

https://gemini.google.com/gem/1b4lFup3XtZtakT5HkbDlPJpdP2f6PZJG?usp=sharing

このGemのポイント

この【Gem生成Gem】は、その『解説書(ドキュメント)』を分析し、AIが実行可能な『指示書(ルール)』へと自動的に書き換えてくれます。  

具体的には、『ラーメン店口コミ返信Gem』が実行すべき【目的】【役割】【ステップ】を、AIが最も理解しやすい形に再構築してくれます。AIの挙動を厳密に定義する「5大コンポーネント」(役割、核心タスク、ナレッジ参照ポリシー等)を、人間は一切考えなくてOKです。  

これにより人間は一切難しいプロンプトエンジニアリングを考えることなく「優秀なAI」の初期プロンプトを手に入れることができます。

次に使用するのは上記Gem。
開くと下記のような画面になります。

スクリーンショット 2025 11 14 115136
AI活用に悩んでいる人こそ使ってほしい4ステップGem作成術「Terarium Protocol」がすごい 27

先程作成したドキュメントを追加します。

スクリーンショット 2025 11 14 115205
AI活用に悩んでいる人こそ使ってほしい4ステップGem作成術「Terarium Protocol」がすごい 28
スクリーンショット 2025 11 14 115219
AI活用に悩んでいる人こそ使ってほしい4ステップGem作成術「Terarium Protocol」がすごい 29

Gemの挙動に指示がある場合は指示を追加。今回のような簡単なGemであればGem作成Gemが自分で考えて作ってくれるので無しでもOK。

スクリーンショット 2025 11 14 115248
AI活用に悩んでいる人こそ使ってほしい4ステップGem作成術「Terarium Protocol」がすごい 30

生成されると下記のようにGem用の初期プロンプトが生成されます。

スクリーンショット 2025 11 14 115340
AI活用に悩んでいる人こそ使ってほしい4ステップGem作成術「Terarium Protocol」がすごい 31

Gemの初期プロンプトに問題が無ければ初期プロンプトをコピーします。

ステップ4【実行】ドキュメントと初期プロンプトでGem作成

いよいよ最後。今回のタスクを実行してくれるGemを作成します。

といってもあとはここまで作成したドキュメントと初期プロンプトを渡すだけ

Gem作成画面に入り、下記のように設定します。

スクリーンショット 2025 11 14 115608 1
AI活用に悩んでいる人こそ使ってほしい4ステップGem作成術「Terarium Protocol」がすごい 32

では保存して使ってみましょう。

今回作成したGem【ラーメン店口コミ返信Gem】

https://gemini.google.com/gem/1eyrITnkWHMf1Ehg3A6ctYCWeizn8m4Ok?usp=sharing

サンプルで架空の口コミを二件ほど投げてみました。

スクリーンショット 2025 11 15 042141
AI活用に悩んでいる人こそ使ってほしい4ステップGem作成術「Terarium Protocol」がすごい 33

結果も見てみましょう。

スクリーンショット 2025 11 15 042416
AI活用に悩んでいる人こそ使ってほしい4ステップGem作成術「Terarium Protocol」がすごい 34

いかがでしょうか?

ほぼこのままで使用できるレベルの回答を得ることができました。

何も知識が無いGeminiとの比較

せっかくですので、今回のようにドキュメントや初期プロンプトを与えていないGemini生成の内容も見てみましょう。

スクリーンショット 2025 11 15 043343
AI活用に悩んでいる人こそ使ってほしい4ステップGem作成術「Terarium Protocol」がすごい 35

生成結果は下記。

スクリーンショット 2025 11 15 043410
AI活用に悩んでいる人こそ使ってほしい4ステップGem作成術「Terarium Protocol」がすごい 36

さすがのGeminiさん。これでも使えなくはない内容で返信を作成してくれています。

ですが、先程の特化Gemと比べるとイマイチ。

回答の品質を上げるためには詳細な指示プロンプトを与えたり、ブラッシュアップを指示したりがまだ必要です。

まとめ

今回は口コミへの返答でTerarium Protocolを使用し特化Gemを作成しましたが、何も情報を与えていないGeminiとの違いは一目瞭然だったのではないでしょうか?

他にも、自社のQ&A情報を与えてGemを作成したり、特定の事業情報を必要とするGem、例えば自社Q&Aの作成や、自社のPR記事の作成、クレーム対応Gemなどを作成するとその違いはより顕著に出ます。

しかもGemなら一度作成してしまえばあとはそのGemにプロンプトも何も考えず丸投げするだけでOK

完成したものを事務スタッフに共有すれば一流の口コミ返信スタッフさんの誕生です。

是非みなさんの会社や業務でも使ってみてください。超簡単にAIを活用した業務効率化の第一歩を踏み出していただけると思います。

また、今回のTerarium ProtocolやTerariumで作成したGemを使ってみての感想・コメントもいただければ嬉しいです。

ここから少し宣伝なのですが、Terariumの実際のコーチングでは会社に合わせたGemの作成や、AI活用、マーケティングなどWeb担当業務を効率化する方法を伴走支援で行っています。
今なら国の助成金も使用できる可能性大ですので是非。
宣伝宣伝してしまいますが、一社一社丁寧に伴走支援を行っておりますので月に対応できる会社数にどうしても制限が出てしまいます。お問い合わせはお早めに!
以上宣伝でした。

ここまで御覧いただきありがとうございました。

TerariumではWeb担当育成・AI業務効率化支援サービスを行っています。

サービス概要ポイント

  • 専門家が実務をお手本実演(Done With You) し、コンサル・代行・育成をハイブリッド で提供します。

  • 「教えて終わり」ではなく事業成果(KGI)にコミット し、貴社のWebマーケティング自走 を支援します。

  • AI専門家によるサポートで、業務効率化も強力に推進します

こんなお悩みはありませんか?

  • Web集客でなかなか成果が出ず悩んでいる

  • 外部委託に依存しており、社内にノウハウが蓄積されない

  • 研修やセミナーは受けたが、実務に活かせず「やりっぱなし」になっている

  • Web担当者がいない、またはノンキャリアの担当者しかいない

  • AI活用に関心があるが、何から手をつければよいか分からない

上記のようなお悩みをお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

About Us

会社概要

貴社のWeb集客を、"丸投げ"から"自走"へ。
  • 事業名: Web担当育成Terarium
  • 運営元: WakuWaku Company
  • 代表者: 宮脇 大
  • 所在地: 〒434-0038 静岡県浜松市浜名区貴布祢412-11
  • 連絡先: info@terarium.biz
Copyright © 2025 Terarium All Rights Reserved.